巷で流行りのMBTI。「MBTIどれ?」と話のタネに聞いてくるような人は十中八九、間違いなく16Personalitiesのサイトで診断した結果を聞いています。16Personalities=MBTIが世間の一般認識です。
先に結論を話しておきます。16PersonalitiesとMBTIは別モノです。
では、具体的にどこがどう違うのか。大事なポイントだけ絞ってお伝えしていこうと思います。

面倒な説明は省いて、できるだけ簡単にしたよー!
診断の基準(項目)が違う
初っ端から一番大きくて重要な違いです。これを抜きにして相違点は語れません。では、それぞれの診断基準を見ていきましょう。
まず、16Personalitiesは5種類の二項対立によって診断項目が決められています。
・E(外向型)⇔ I(内向型)
・N(直感型)⇔ S(現実型)
・T(論理型)⇔ F(感情型)
・J(計画型)⇔ P(探索型)
・A(自己主張型)⇔ T(慎重型)※サブタイプ
この5種類の対立に対して、それぞれどちらのタイプ寄りか判定します。その結果、アルファベット4文字+A/T(例:INFP-T)が決まり、その並びが自分のタイプとなります。
対して、MBTIには4種類の二項対立によって診断項目が決められています。
・Se(外向的感覚)⇔ Ni(内向的直観)
・Ne(外向的直観)⇔ Si(内向的感覚)
・Te(外向的思考)⇔ Fi(内向的感情)
・Fe(外向的感情)⇔ Ti(内向的思考)
MBTIではどちら寄りかではなく、上記8つの基準(心理機能)の中で、一番得意とする機能(主機能)を判定し、次に二番目に得意な機能(補助機能)を判定することでタイプを決めます。本当はもう少し複雑なのですが、今回はこの辺に留めておきます。もっと知りたい方はこちらをお読みください。→結局MBTIとは何なのか?【ざっくり基本解説】
例えば、INFPの場合、Fi(主機能)-Ne(補助機能)となります。
ここで注意しておきたいのは、診断結果はどちらも同じくアルファベット4文字で出力されるという点です。要するに結果として出力される表記・性格タイプは変わらないけども、診断基準・過程・項目がかなり違ってくるという事です。ややこしいですね。見かけ上は全く同じ16種類で分けられるので、早合点してしまうのでしょう。
ざっと見比べてみて一番初めに気づくであろう違いは、A/T指標、J/P指標がMBTIの基準には存在しない、ということでしょう。I、E、S、N、T、F指標は16perにもMBTIにもあります。まあ、分け方はだいぶ異なってきますが。
という訳で、次はA/T指標について解説していきます。
A/T指標がMBTIには存在しない
16PersonalitiesのA/T指標がMBTIには存在しません。とはいっても、16PersonalitiesにおいてもA/Tはサブタイプの扱いなので、診断したことのある人でも自分がどちらだったか覚えていない…というケースはよくあります。
-A(自己主張型)は簡単に言えば精神が安定していて、自分の意見を言えたり、考えすぎずに行動できるタイプです。対して-T(慎重型)は精神が不安定で、自分の意見を言いづらかったり、考えすぎて行動に移すのが遅くなりがちなタイプです。
16PersonalitiesはMBTIより後発の理論で作られた診断サイトであり、A/T指標はビッグファイブの神経症傾向(精神の安定度)の指標とよく似ているため、ビッグファイブの要素を取り入れているのではないかと言われています。

A/T指標は16Perに限れば意外と使える気がする…!
ここまでは簡単だと思います。次に解説するJ/P指標が絶妙に難しくてめんどくさいのです…
J/P指標の定義と判別方法が違う
16Personalitiesの診断において、J/Pを判別する質問ではこのような問いが出されます。
「部屋は整理されているか」
「計画を立てて期限より早く仕事を終わらせるか」
「予定表やリストなどの管理ツールを使うのが好きか」
「未経験の新しいものが好きか」
この事からも分かる通り、J(計画型)はきっちりしていて保守的、計画好き、P(探索型)は行き当たりばったり、新しい物好き、というのが16PersonalitiesにおけるJ/Pの定義になります。
判別方法は、一つの質問においてJかP、どちら寄りかというように分けられます。わりと単純だと思います。
MBTIの方はちょっと、いや、大分めんどくさいです。
まず、MBTIにおいてのJ/Pの定義についてお話します。
MBTIでは、Jは判断型、Pは知覚型と呼ばれています。判断型、というのは得意とする判断機能(T、F)が外向(e)であるタイプの事であり、知覚型、というのは得意とする知覚機能(S、N)が外向(e)であるタイプの事です。Fi(主機能)─ Ne(補助機能)ならば、知覚機能が外向なので、INF「P」となります。
次に判別方法についてです。MBTIではJ/Pに該当する質問はありません。8つの機能から得意な機能を2つ選んだ結果、J/Pが自然と決まるという感じです。
はい。もうわけわからんと思います。詳しい・正確な説明を知りたい方はこちらのMBTIの基本解説を読んで頂ければなんとなく分かるはずです。多分。→結局MBTIとは何なのか?【ざっくり基本解説】

16PerとMBTIで違う結果が出てしまう原因の一つだね~
まとめ:16PersonalitiesとMBTIは別モノ
お疲れ様でした。ここまでかなり混乱している方もいらっしゃると思うので、簡単にまとめておきます。
1.診断基準・項目が違う
→16Personalities(I⇔E、S⇔N、T⇔F、J⇔P、A⇔T)とMBTI(Se、Si、Ne、Ni、Te、Ti、Fe、Fi)
2.A/T指標がMBTIにはない
3.J/P指標の定義と判別方法が違う
→16Personalities(J:計画型とP:探索型、どちら寄りか)とMBTI(J:判断型とP:知覚型、結果として定まる)
頑張って簡単にしたつもりですが、いかがだったでしょうか?
元々が複雑な理論なので、どうしても難しい単語が出てきがちですが、この記事をきっかけにMBTIに興味を持って頂ければ嬉しいです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
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