MBTIとはユングのタイプ論を基にブリッグス母娘が再構築した心理学的理論です。人間の性格は16タイプに分けられるという理論。因みに娘の方のイザベル・ブリッグス・マイヤーズちゃんはミステリー作家であり、MBTIの科学的根拠はもちろん乏しいです。
…これだとすぐ終わってしまうので、今回はざっくり、超ざっくり、どうやって人間を16種類に分けるのかなー??という点について解説していこうと思います。じゃあレッツゴー。
MBTIの表記・指標は4つ、心理機能は8つ
MBTIは四文字によって表せます。一つの文字を決めるにあたり二項対立の指標からどちらか一つのみが選ばれ、表記されます。
E(外向)⇔ I(内向)
S(感覚)⇔ N(直観)
T(思考)⇔ F(感情)
J(判断)⇔ P(知覚)
例えばISFJ(内向-感覚-感情-判断)といった風になります。16Personalitiesに触れたことのある人なら分かりやすいと思います。これはあくまで表記する時の決まりであり、実際のタイプを判定する時は別の決まりを使います。
「別の決まり」がこれから話す「心理機能」というものになります。心理機能とは簡単に言えば思考回路とモノの見方のくせ(好み)です。くせの傾向は大まかに8種類(思考回路4種類、モノの見方4種類)に分かれています。思考回路は情報のアウトプット、モノの見方は情報のインプットによく例えられたりなんかもします。
【思考回路(判断軸)】
・Te(外向的思考)⇔ Fi(内向的感情)
・Ti(内向的思考)⇔ Fe(外向的感情)
【モノの見方(知覚軸)】
・Se(外向的感覚)⇔ Ni(内向的直観)
・Si(内向的感覚)⇔ Ne(外向的直観)
真逆の心理機能は両矢印で繋げておきました。
それぞれの機能が具体的にどういった性格・行動に繋がるのかはまた別記事でおいおい解説していくつもりなので、今はとりあえず8種類ある事を頭に入れておいてほしいです。

8種類もあって覚えるのめんどいねー
タイプの判定方法(主機能・補助機能)
MBTIのタイプは16種類あります。8種類の心理機能のうち、最もよく使い、得意とする機能を人間は誰しも一つだけ持っています。これを主機能と呼び、主機能を補助する役割を持った、二番目によく使う機能を補助機能と呼びます。この二つの組み合わせで、自動的に16タイプに振り分けられます。
主機能が思考回路(判断)の機能ならば、補助機能はモノの見方(知覚)の機能になります。主機能が内向機能(○i)ならば補助機能は外向機能(○e)になります。逆のパターンも同じです。これはシステム的にそうなっている感じです。
情報を入れなきゃ(知覚)出すことはできない(判断)ですからね。
【判定手順】
1.主機能(第一機能)を判定する。
2.補助機能(第二機能)を判定する。(主機能が判断なら知覚、内向なら外向の反対条件が付く)
これだけです。簡単でしょう?
例えば主機能がFi(内向的感情)だなーと分かれば、補助機能は知覚・外向から選ばれます。要するにSe(外向的感覚)かNe(外向的直観)です。Fi-SeならばISFP、Fi-NeならばINFPです。

いきなり4文字表記が出てきたけど、今から解説するからね!
さて、最後の難関、アルファベット4文字にどうやって落とし込むのか、についてです。
【落とし込み手順】
1.主機能が○i→I、○e→E
2.主機能または補助機能の知覚がS(感覚)かN(直観)か
3.主機能または補助機能の判断がT(思考)かF(感情)か
4.主機能または補助機能の外向機能(○e)が知覚(Se、Ne)→P、判断(Te、Fe)→J
最後のP/Jが少しめんどうかな?まあ大体分かれば大丈夫だと思います。何通りか自分でやってみて、合ってたらOKです。
例題)Te主機能、Ni補助機能のMBTIは?(答えは記事の最後にあります。考えてみて下さい。)
得意もあれば、下手くそもある(代替機能・劣等機能)
得意もあれば、下手くそもあります。8種類の心理機能は真逆同士の機能の組み合わせが4通りあります。最初の章でお見せした機能一覧を見返して頂ければ分かると思います。
例を挙げてみると、INFP(Fi-Ne)の場合…
Fi(内向的感情)⇔ Te(外向的思考)
Ne(外向的直観)⇔ Si(内向的感覚)
となります。主機能と真逆の機能を劣等機能、補助機能と真逆の機能を代替機能と呼びます。INFPはTeが劣等機能となり、Siが代替機能となるわけです。
お察しのいい方は分かるかもしれませんが、この二つの機能は下手くそです。右利きの人が左手を上手く使えないのと似た仕組みです。
代替機能の方はまだましです。この機能は補助機能が上手く働かない時に代わりの役目を果たしてくれます。直観が働かなければ感覚を使う、感情が動かなければ思考で解決する、といった感じです。ただ、苦手ではあるので変な方向に暴走しがちです。
問題は劣等機能の方です。こちらは全く使いこなせていない未熟な機能なので、コントロールがほとんど効きません。かなりの確率で大暴走します。主機能を使いすぎたりしてバランスが一方に偏ると反対の劣等機能が主張を始めます。心の天秤の釣り合いを保とうとする、という感じです。
…ちょっと難しかったかもしれません。とにかく、得意なのと逆が不得意なもの、上手く使えないが釣り合いを取るためには必要なもの、と覚えておけばいいと思います。とりあえず。

釣り合い=ホメオスタシス。生物の基本が心理学でも使われている!
まとめ
お疲れさまでした。まとめのお時間です。
・心理機能は8種類!(Te、Ti、Fe、Fi、Se、Si、Ne、Ni)
・心理機能の組み合わせでタイプが決まる
・主機能=一番得意、補助機能=二番目に得意
・代替機能=補助機能の反対でちょっと苦手、劣等機能=主機能の反対でめちゃくちゃ苦手
今回はこの辺りを抑えておけば大丈夫です。次回以降、一つ一つの心理機能、16タイプについて解説を進めていこうと思います。
以上です。ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
(※途中の例題の答えはENTJでした!正解していた方はおめでとうございます。)
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