先日、WAIS-IVを興味本位100%で受けてきたので、備忘録ついでに簡単な解説をしていこうと思う。本記事から語尾を「です・ます」から「だ・である」に変えてみる。こちらの方が今の所しっくり来ている。
私は心理学→類型(MBTI)→WAISの流れで検査の存在を知った。WAISで測ることのできるIQとMBTIの相関性についても一応研究はあるらしいのだが、まあ当然有意な結果は得られていないらしい。N >S、E >I は若干相関関係にあるらしいが、立証できるほどでもないようだ。そもそもMBTIタイプの区分けがその研究では適当なアンケート(しかも16Per準拠で心理機能は一切無視の!)でなされているので、信憑性はゼロとまでは言わないが微妙といった所だ。
閑話休題。本題に入ろう。
WAISとは何か?
WAISとはウェクスラー成人知能検査の略であり、正式にIQ(成人知能指数)を測ることのできる知能検査である。現在、日本ではWAIS-IVが最新版として使われている。ネットに落ちているIQテストなどもあるが、正式にIQを知りたいのならWAISを受けるほかない。ネットのIQテストは後に解説する「行列推理」という項目しか測らないことが多い上、肝心のIQ数値はおそらく公式とかけ離れた計算方法で出している。
余談だが、WAISを受けようと思って最初にWikipediaを見るのはあまりおすすめしない。検査内容がかなり詳細に、しかもすぐ目の付く最初の方に記載されてしまっているからだ。検査内容を知ると検査の正確性に影響が出てしまうので、もし見てしまった場合は早急に記憶を消去した方がいいかもしれない。
検査内容(ざっくり)
※少しでも検査を受ける可能性のある方は今すぐブラウザバックかこの項目を飛ばすことを推奨する。
検査は4つの群指数(指標)と15の下位検査項目(基本検査10種類・補助検査5種類)で構成されている。群指数の方は項目ごとにIQが出る。15種類の検査についてはそれぞれに得点が付けられる。また、全検査IQ(FSIQ)も出る。この全検査IQが130を超えるとMENSA(高知能団体)に入れるらしい。

MENSAって秘密結社フリーメイソンみたいで面白い。まあ本質的には似たり寄ったりな気がするけど。え、そんなことない?
【群指数】
言語理解(VCI) | 語彙力、文章の理解及び説明、一般知識の豊富さ |
知覚推理(PRI) | 視覚情報の整理、全体像の把握と推理能力、パターン認識能力 |
ワーキングメモリ(WMI) | 短期集中力、暗記力(暗算など) |
処理速度(PSI) | スピーディーな書き写し能力、ケアレスミスの少なさ |
【下位検査項目】
言語理解 | 類似 | 2つの単語の共通点説明 |
単語 | 単語、四字熟語等の意味説明 | |
知識 | 文系理系問わず一般知識の質問 | |
※理解 | 一般原則、社会性の質問 | |
知覚推理 | 積木 | モデルの模様を積木を使って完成 |
行列推理 | 行列の欠けた部分を推理する | |
パズル | 図形の完成に必要なピースを選択 | |
※バランス | 天秤の釣り合わせに必要な図形の選択 | |
※絵の完成 | 絵の欠けた部分を見つける | |
ワーキングメモリ | 数唱 | 数字をそのまま、逆、昇順に並び替えで暗唱 |
算数 | 算数文章題の暗算 | |
※語音整列 | かなと数字の並び替え | |
処理速度 | 記号探し | 提示された記号の発見 |
符号 | 提示された記号の書き写し | |
※絵の抹消 | 同じ記号を沢山消す |
と、まあこんな感じだ。どの検査も最初の問題は簡単だが、徐々に難易度が上がっていくというシステムになっている。詳細は分からないが、時間制限があったり、何問か連続で間違えると検査を止められたりするらしい。

あー面白そう。実態がなんか秘匿されてて掴みづらいのがまたそそる。気になりすぎて夜しか眠れない。そうだWAIS受けよう(唐突)
WAIS-IVを受けた感想
と、いう訳でWAIS-IVを受けてきた。好奇心は猫をも殺すというが、今回は私の財布を殺しにかかった。そう、なんとこの検査をするのに22,000円も掛かった。趣味代と割り切ればギリギリ耐えられる。他のキラキラ大学生がライブやらデートやらに勤しんで22,000円を溶かす間、私は発達障害を疑われたことも全くないのに好奇心だけでWAIS-IVを受け、よく分からんパズルとにらめっこしているのである。
ああなんと優雅な浪費!
それはそうとして、感想の方にそろそろ入りたい。私の場合、補助検査は行わなかった。基本検査だけで判定できない際に補助検査を使うらしいのだが、その必要もない位分かりやすかったのだろう。それか心理士のお姉さんが面倒くさがったのか。真相はともかく、私は1時間半ほどで検査を終えた。他の方の感想を見ているとおよそ2時間強が多いので早い方なのだろうか。
手ごたえは微妙、ふにゃふにゃした豆腐みたいな歯ごたえだった。心理士のお姉さんに終了直後、「(出来が)よく分かりませんでした」と話したらなぜか笑われた。お姉さんはマスクをしていて口元は分からなかったが、目がバキバキにキマっていてどこか怖いような気もした。もちろん優しい事は優しかったが。
気になる検査結果は9月上旬頃に知らされる。正直、全く読めない。唯一積木だけは自分でも答えが合っているのかが分かりやすいが、それ以外は明確な正解の定義があやふやか、加点方式なのかすら曖昧な問題がほとんどだからだ。ワーキングメモリの問題は覚えきれなくておそらくいくつか間違えているだろう…程度。
既に記憶はあまりないが、大体を直感で解いていた記憶がある。規則性の問題ですらほぼ直感、なんとなくで進めていたので変なミスをしまくっている可能性も大いにある。通常の試験ならば確実に正答率6割を切るような解き方だが、これは学校のテストではなく対策なしの自然体で受けるべきWAISだ。素直な姿勢で受けられたので結果への期待はほどほどに、後はのんびり待つのが丁度いいだろう。
ちなみに、結果が出た際の各IQ段階における自己暗示シミュレーションはこんな感じである。
【IQ100以下】

平均以下のIQでよく今まで頑張ってきた!偉い、偉すぎる!
【IQ100~120】

うん、妥当だね。まあ周りとそんな変わらないだろうし、安心してぼちぼちやっていこう
【IQ120~130】

天才!最高ひゃっほーー
IQ130以上は恐らくないと思うので妄想の中で済ましておきたい。130を超えると推しのフェリックス・メンデルスゾーン様とほぼ同等のIQという事になるが、あんな神童・大天才と一括りにされるなんて耐えられないので。
自身のIQを知るという事はショックを受ける可能性が少なからずあるので、どうかこれからWAIS-IVを受けようと思っている方は腹を括っておくか脳内シミュレーションを私のように済ませておいた方がいいかもしれない。だが、IQショックを受けた人間からしか得られない悲嘆の素晴らしい感想文も知っているので、別にそのまま突っ走ってもいい気がする。
まとめ
まとめの時間である。
・WAIS-IVでIQを測ることができる。
・興味本位での受験は(興味本位でなくとも)覚悟を決めておく。
では。また結果が出たら記事を作るかもしれない。
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